ベーパーテック社の UV-150 を使った光化学の未来
ベーパーテック社 (英国サフォーク) は画期的な光化学反応装置、UV-150 を開発しました。これは、高い効率性と優れた精度、一貫性、安全性、そして拡張性を備えた光化学合成の実現につながるもので、考えられる新製造プロセスとともに、新しい化合物やビルディングブロックを誕生させる可能性を提供します。
期日: 2014 May 24 | カテゴリ: ニュース
フローケミストリーは連続フローまたはプラグフローケミストリーとも呼ばれる化学反応で、連続的なフローの中で稼働する化学反応です。反応体が混合装置に注入されて、温度制御されたパイプやチューブ、マイクロリアクターの中を流れていき、このフローは反応が終了するまで続きます。
混合装置とリアクターは通常、望ましい反応を促すのに適した温度に維持されます。しかし、反応体が電束または光子束に触れて、電気化学反応や光化学反応が促されることもあります。
従来のバッチ方式に比べて、フローケミストリーには以下のような利点があります。
危険物質を扱う際の反応の安全性がアップ。 優れた熱除去機能により、激しい発熱反応を安全に管理することができます。バッチ方式に比べると、フローケミストリーでは、いつでも処理されている危険物質のリストが最小限にとどまります。
ガスの発生を伴う反応の安全性がアップ。フローケミストリーでは、ガスが発生する最大速度は試薬の注入速度によって制限されます。バッチリアクターではガス発生速度が制御不能になることがあり、爆発につながる可能性があります。
高圧下での反応の安全性がアップ。フローリアクターはヘッドスペースを必要としません。そのため、高圧に圧縮された気体/蒸気の量に関連する危険がなくなります。
バッチリアクターでは単純に不可能な反応状態を実現可能。フローケミストリーにおける反応時間は数秒またはそれ以下に正確に制御できるため、別の反応段階で直ちに反応を起こさせ、反応中間体を素早く生成することができます。
反応時間の短縮化。フローリアクターは簡単かつ安全に加圧できます。これにより、溶媒の通常の沸点をかなり上回る温度で反応させることができ、還流状態に比べて反応速度が1000倍速くなります。
スケールアップのための迅速なルート。バッチ反応のスケールアップを行う際の問題点はよく知られています。フロー反応では、単純に運転時間を長くするか、より大きなリアクターを使用して流速を高めることによって、それよりずっと簡単にスケールアップを行うことができます。
光化学反応。従来のバッチ方式の光化学リアクターは、光化学反応のスケールアップを行う場合は特に制約を受けます。連続フローと光化学を組み合わせることによって、安全性が向上し、バッチリアクターがもたらす制約を取り除くことができます。
下流プロセスとの統合。下流プロセス、ワークアップ、解析をフロー処理に組み込むことができます。水溶性ワークアップ、金属純化カラム、イオン交換樹脂といった工程の追加が可能です。UV、導電率、PH、さらにFTIRのオンライン解析技術を容易に導入することができます。
反応の最適化と試薬のスクリーニング。フローケミストリーに自動システムを追加することによって、反応状態を素早く変化させることができ、反応を小スケールで無人運転させることができます。オートサンプラーをシステムに追加すれば、ライブラリの合成や試薬/触媒のスクリーニングを実行できるようになります。
詳細なアプリケーションの例は、applicationsのページをご覧ください
ベイパーテックは二種類のフローケミストリー・システムを製造しています。
フローケミストリー・システムは、いずれのシリーズも共通する多くの特長を備えています。以下でこれらの製品シリーズの重要な特長を取り上げていきます。
Eシリーズは、実に画期的なフローケミストリー・システムです。
あらゆるタイプの合成応用分野に対応できるように、ベイパーテックは4種類のEシリーズ・モデルを製造しています。
Rシリーズ・システムは、R4リアクター・ヒーター・モジュール (下部) とR2+ポンプ・モジュール (上部) から構成され、場所をとらない積み重ね型となっています。
R4ヒーター・モジュールには以下のような独自の特長があります。
革新的な空気加熱/冷却リアクター技術により、以下のことが可能です。
一方、精巧なR2+ポンプ・モジュールは、以下のような特長を提供します。
RシリーズおよびEシリーズ・システムは、プラグイン式の同じリアクター・モジュールを共有します。リアクターの種類は広範囲にわたり、以下の写真はその数例にすぎません。下記の右側にあるリストに全種類が記載されています。
このソフトウェアは専用タッチパネルまたはWindows PCで稼働し、Rシリーズ・システムを完全な自動最適化プラットフォームにすることができます。
ベイパーテックは、英国のケンブリッジ近郊を拠点とするテクノロジー企業です。当社は長年にわたり、創薬業界向けに世界をリードする実験装置を製造してきた実績を誇ります。
ベイパーテックは、フローケミストリー・システムの開発と製造を行っています。革新的な数多くの機能を組み合わせて、クラス最高の精度と再現性、より迅速な反応最適化、再生産可能な即時のスケールアップを提供するプラットフォームを構築しています。
ベイパーテックの活動の中核をなしているのは、堅実なエンジニアリングに傾ける確固としたコミットメントで、信頼性と堅牢性を最初から築き上げることができます。これは顧客の皆様の満足度に表れていて、多くのお客様から繰り返しご注文を承っております。
現在、ベイパーテックのPublicationsページには1,148 を超えるピアレビュー文書の抜粋が掲載されていて、それぞれがベイパーテックのシステムを使って成し遂げた業績に言及しています。こうした刊行物の数は、ベイパーテックの一番の競合会社と比べても二倍以上です。他社のシステムの利用者に比べて、ベイパーテックのシステムの利用者が発表する成功した研究報告の数が圧倒的に多いのはなぜでしょう?
ベイパーテックのシステムには、次のような確実に有益な特長があります。
ベイパーテックは、世界中で使用されている 1,000+ を数える小規模のフローケミストリー・システム向けにサポートを提供しています。英国に拠点を置くサービス部門は、お客様の拠点が米国、カナダ、南米、オーストラレーシア、ヨーロッパ、英国のどこにあろうと、迅速な対応とソリューションを提供できることを誇りに思っています。
詳細については、[email protected] までご連絡ください
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ベーパーテック社 (英国サフォーク) は画期的な光化学反応装置、UV-150 を開発しました。これは、高い効率性と優れた精度、一貫性、安全性、そして拡張性を備えた光化学合成の実現につながるもので、考えられる新製造プロセスとともに、新しい化合物やビルディングブロックを誕生させる可能性を提供します。
期日: 2014 May 24 | カテゴリ: ニュース
英国サフォークに拠点を置くベーパーテック社は米国コネティカット大学のニコラス・レッドベター博士およびニュー・シンセティック・メソッズ・グループと提携関係を築き、『An Introduction to Flow Chemistry – A Practical Laboratory Course (フローケミストリー入門 ― 実用的なラボ・コース)』と題した新たな入門書の制作に取り組みました。
期日: 2013 October 07 | カテゴリ: ニュース
英国ケンブリッジ大学の化学部教授、スティーヴン・V・レイ氏の研究グループが専門誌『Organic Process Research and Development』で先頃発表した学術論文で、化学工学に特化する英国のベーパーテック社が開発したフローケミストリー技術を利用することで乳癌治療薬タモキシフェンの製造が飛躍的に進歩する可能性について述べられています。
期日: 2013 September 06 | カテゴリ: ニュース